なぜ美容師の肩は壊れやすいのか!?



上の女性は気持ち良さそうに、手を挙げて伸びをしていますね!

無意識のうちに腕を上げる時は、
上の女性の場合だと、
肩関節は「屈曲・外転・外旋」
を取りやすいようです。


このように、人間には身体を動かしやすいパターンというのがあるようです。


PNFという治療手技を例にとると、
上肢パターンでは大きく4つありまして、

屈曲-外転-外旋       伸展-内転-内旋
屈曲-内転-外旋       伸展-外転-内旋

となります。
(実際動かしてみましょー!)



美容師の肩は、基本パターンからの逸脱



美容師さんが仕事してるところ見たり、ハサミ持ったり、ドライヤーかけてる時、どんな上肢になってますか??


おそらく、肩関節は

屈曲-外転-内旋
とっていますよね!?

この姿勢、長時間とっていると、肩壊れます!

だって人間が本来動かしやすいすい
上記4つのパターンから逸脱しているから!

仕事だから気がつかないし、やらなきゃいけないんでしょうけど、
原始的な感覚からは、そもそも心地良い上肢の動きでは無さそうです。


また、他にも美容師さんが肩や身体を痛めやすい理由はありそうです。



重心安定の法則



操体法を学んでいると、良く目にする
「重心安定の法則」。


下肢は母指球側に、
上肢は小指球側に
重心を偏移させると安定する、と述べられています。

これは運動学的にもとても理にかなっていると思われます。


美容師さんは、ほぼ手先の作業をする時、
重心安定の法則から外れ、
母指球側で操作していると思われます。


そうすると、
上肢の運動連鎖から

前腕回内→上肢内旋→肩甲骨外転
→肩甲帯挙上→体幹屈曲→猫背

という姿勢を取りやすくなります。

(※猫背の弊害については、前の記事参照!)


しかし小指側を意識しながら作業すると、

前腕回外→上肢外旋→肩甲骨内転
→肩甲帯下制→体幹伸展

という運動連鎖が生じます。

そうすると中枢部が安定して、
疲れないで作業することができるようになります。


我々治療家も、重心安定の法則を意識しながら施術できれば、より効果が高くなると思います。


本日もブログをお読みいただき、誠にありがとうございました。